Wednesday, December 28, 2005

潮が運んだ友の声

一瞬の手のすばやさが
錨を投げて...しまった
若い命は止った

自由を求めて自在を知らず
意志の重さで作った...錨

あと一日臆病風がふいたなら
波にまかせて風にまかせて
いつか海原を飛べたのに

時を止めた若者は
老いてしまった若者は
世界の果ての海をさまよう

潮が運んだ...友の声
南の風が誘ってる
帰っておいで...
帰っておいで...
もう泣いていいんだよ

From Emrald Hills

9/4/05 亡き友のメッセージの改定

芥子の花

赤い芥子の花
赤いのはなぜ?
白い毒を
もっているとも知らず
赤いのはなぜ?

Saturday, December 24, 2005

真赤なトマト

まっしろなハートに
真赤なトマトを置いた
しろすぎるハートに
トマトは溶けた
しろいみぞれが落ちる日に

まっしろなハートに
流れる真赤なトマト
トマトの形に戻そうと
友は溶けたトマトを
手にのせる

まっしろな手に
トマトの種がのこった
海からの午後の風は
ひとつぶの種を
まっしろなはーとに
植え付ける

まっしろなハートに
まわるい
真赤な
トマトがなった

まっしろなハートに
真赤なトマト
たのしかった
トマト

まわるい
真赤な
トマト

From Emerald Hills

Tuesday, December 20, 2005

真夜中のへりこぷたー

雲低く夜がふけて
大きな星がやってくる
ぱたぱたぱたと
夜のしじまに

どこでいくさを終えたのか
暗い空にうすべにいろの
生き血を散らして
やってくる
ぱたぱたぱたと
夜のしじまに

闇に這う生き物は
互いに食み合う掟をまもり
ぱたぱたぱたと
夜のしじまに

肌のあんてな
夜露にさらし
息ひそめ
朝を待つ

ひとすじの光
さすまで

樫の林に消えた星
ぱたぱたぱたと
音残し
うすべにいろの
風残し

Sunday, December 18, 2005

王女メディアの雨

月桂樹の森にふる雨は
王女メディアの涙なり

黒い怒りに赤い血飛ばし
小さな命を投げ捨てる

王の瞳の笑みは消え
王女メディアの腕つかむ

王よ
苦しむがよい
のたえちまわるがよい
心移した男の末路
生きて地獄に落ちるがいい

小さな命はおまえの命
黒い瞳はおまえの瞳
私の頬に小さな吐息
それはおまえの吐く吐息

王よ、
おまえの心は私を消した
黒い瞳は私を見ない

おまえの瞳は閉じられたも同じ
おまえの吐息は絶えたも同じ

呪いの炎は私をこがし
苦しみだけが命を紡ぐ

苦しむがよい
のたえちまわるがよい
それがおまえの命の証
それが私の命の証

小さな屍 胸に抱き
月桂樹の森にふる雨に
我が身にかける呪いの言葉

この身滅びてなお、
苦しみの淵に
悲しみの海に
留まれかしと

月桂樹の森にふる雨よ
やすらかさを与えずに
邪悪な心を洗わずに

苦しむがいい
のたえちまわるがいい
それが私の生きた証

時は流れ 人も流れ
月桂樹の森に今日も降る雨
生まれ変わり 死に変わり
苦しみ受け継ぐ人の世に
さまようメディアの影法師

月桂樹の森にふる雨は
静かな朝に降りしきる
すべてを流して降りしきる

月桂樹の森にふる雨は
地中にうもれた苦しみに
やすらかに降りしきる
すべてを流して降りしきる

Saturday, December 17, 2005

ナルニアの扉

木漏れ日にそよ風吹くよ
さらさらとさらさらと

秘密の扉押してごらん
秘密の扉押してごらん

ファーのコートに
手をとおし
扉の向こうは雪景色

風凍る花凍る
指も凍る心も凍る
氷の褥で夢凍る

二人だけの氷の館
交わし合う瞳冷たく
言葉のかけらで
氷の積み木
触れる手は焼けるよう

逃げるゆくては
まよい道
まよい道

秘密の扉押してごらん
秘密の扉押してごらん

ファーのコートを
脱ぎ捨てて
扉の向こうは灼熱の

風砂漠、花砂漠
灼熱の指、凍る星
砂塵の嵐に夢乾く

二人だけの砂漠の館
交わし合う瞳ものうく
言葉のかけらで
崩れる積み木
砂の褥は蜃気楼

逃げるゆくては
まよい道
まよい道

秘密の扉押してごらん
秘密の扉押してごらん

木漏れ日にそよ風吹くよ
さらさらとさらさらと
戻ってきたね、と頬なぜる
木漏れ日にそよ風吹くよ
さらさらとさらさらと

空がうごく時

朝の6時は空がうごく時
あついくもがじわじわと
青、紫、おとぎの空を
隠しににきた
おとぎの世界を笑う雲
ポチンと水の矢をはなったな

そんな矢は手でつかんでやる
グレーのベール、はがしてやる
おしつぶそうとしたって無駄、無駄
はっはっは
おとぎの空は笑ってる
雲を破って突き抜けて
ひろーいところに出てごらん
真っ青の空におひさま いっぱい
水の矢なんてすぐかわく

空にはいつもおひさまいっぱい
空はいつもおひさまいっぱい
あなたのこころもおひさまいっぱい

病と闘うクラスメートへ
With Love From Emerald Hills